Ⅰ 福島-新しい光を探して in search of new light

福島 – 新しい光をさがして
芸術と観光の創造的アプローチ
(三井物産環境基金 助成プロジェクト, 2016.10-2019.9)
主催:和歌山大学観光学部(加藤研究室)

日程(2019年8月2日~12日)福島県内、いわき市

1 活動(8月2日~9日…7日間)インタビュー、撮影、創作活動

震災後、その復活に頑張る人々のストーリーを背景に、音と動きのアートで表現し、その風景を映像記録としていきます。ここでの「光」は、これからの観光資源でもあります。本企画は、「山津見神社プロジェクト(地域の精神文化遺産の復元)」(加藤・ワーン主催、文末資料)を基盤とするものです。

2 作品発表・フォーラム

芸術の視点を通じて、福島の地域の風景、歴史、伝統、人々の暮らし、そこに込められた気持ち、思いなど、「福島の美しさ(光)」を再発見し、表現します。人々が自然とともに生きる音、風景をテーマに3人のアーティスト(舞踊家、パーカッション、詩人)が、その場で創作活動を行います。

アーティスト

• ジャン・ベーカーフィンチ(舞踏家・オイリュトミー)

豪州ブリスベン在住(ニュージーランド出身)舞踊家(オイリュトミー)、 シュタイナー学校教師 (オイリュトミー)、ドイツ、フランスにてシュタイナー派の総合芸術「オイリュトミー」を学ぶ ) その場所の自然環境、文化、歴史、ストーリーなどを動きで表現、詩の朗読、自然音、音楽とのコラボレーションによる創作活動、感じ方、見方、表現のし方を高めるワークショップなどを広い年齢層を対象として行う。

• ジョイス・トー(サウンド・アーティスト)

豪州ブリスベン在住。パーカッショニスト。地域環境、社会問題、歴史や文化などテーマ性のある作品に参加、世界のアーティストとのコラボ。創作活動を通じて地域コミュニティ活動を推進。その場の風景やストーリーを音で表現、舞踊やビジュアルとのコラボも行う。

• 和合亮一 (詩人)

1968年福島市生まれ。詩人。中原中也賞、晩翠賞、みんゆう県民大賞など受賞。新聞各紙にてエッセイ、時評を連載。最新刊は詩集「QQQ」。震災直後にTwitterにて福島の現状を詩の言葉で伝えた。それをまとめた詩集「詩の礫」が昨夏にフランスにて翻訳・出版され、第一回ニュンク・レビュー・ポエトリー賞を受賞。フランスでの詩集賞の受賞は日本文壇史上初となり、国内外で大きな話題を集めた。現在アメリカやイタリア、ブラジル、インドなど各国で詩の翻訳が進められている。近年はシンガポールやインドネシアや台湾、アメリカに招聘。福島県教育復興大使。福島大学応援大使。

プロジェクト企画

加藤久美(和歌山大学観光学部教授)「東北お遍路こころの道」アンバセダー。豪州クイーンズランド大学博士後期課程卒。同大学で18年間教鞭をとった後、2008年和歌山大学着任。2012年より福島県飯舘村を中心に復興支援活動。

●サイモン・ワーン(ストライピードッグプロダクション代表。フリーランス映像作家・研究者。前和歌山大学観光学部特任助教)豪州出身。「はやぶさの帰還」(2010.6 JAXAへの映像提供)Whale Wars(アニマルプラネット。山津見神社の狼天井絵を火災直前(2013年)に写真撮影、加藤とともに復元を企画、東京藝術大学荒井研究室の協力を得て2016年完成

 

*2日~9日 取材予定

「飯舘の音」
• Sunflower fields ひまわり畑 (阿部さんご夫妻、広報飯舘 2017.7.17) 震災以降東北全域で植えられたひまわりは復興のシンボルともなった。

 

• Blacksmith 鍛冶屋 (二瓶貴大さん、元草野幼稚園に「やすらぎ工房」オープン) 元草野幼稚園校舎を利用し、工房をオープン、観光や教育施設ともしていく

 

• Cattle farming 酪農〜牧場の牛 (田中さん親子、広報飯舘 2018.5.24) 長年の努力によりできた飯舘ブランドを取り戻す。

 

 

• 山津見神社 (虎捕山奥宮)山、海、里を見守る神社として佐須地域に鎮座する神社はオオカミを山の神の御眷属(使い)として火災、災害から人々を守るとされる。

 

• Other sounds discovered 他、その場で発見した音